2024年初のVision Pro ARヘッドセットの発売に先立ち、Appleは選ばれたエントリー資格を持つ申請者に対して開発キットの提供を開始しています。
先週、同社はApple Developer Programの承認されたアカウント保持者に対して『Vision Pro』開発キットの貸し出しを発表しました。開発者はキットの申請を行い、自分のチームの開発スキルや既存のアプリに関する詳細情報を提供し、承認される前に利用条件に同意する必要があります。
利用条件では、開発キットで作業を許可されたスタッフのリストを提供する権利を持つAppleは、家族、友人、ルームメイト、および家庭の従業員に対してVision Proのアクセスや操作、または処理を禁止しています。さらに、利用条件では、開発者に対し、Vision Proに関する公的な議論やソーシャルメディア上での言及を禁じています。
承認された開発者は、ヘッドセットのハードウェアに加え、Vision Proのセットアップやオンボーディングのサポート、UIデザインと開発のガイダンスを提供するAppleの専門家とのチェックイン、コードのトラブルシューティングの支援を受けることができます。
Appleは「visionOSの機能と能力を活用するアプリを開発中の申請者に優先的に対応する」と述べており、開発者が承認される時期に関係なく、開発キットは要求があれば返却しなければならないとしています。なお、Appleはビジョンプロ向けのデベロッパーラボをクパチーノ、ロンドン、ミュンヘン、上海、シンガポール、東京で開催するとも発表しました。これについては、Appleのウェブサイトで申し込みが可能です。Appleはまた、visionOSに対応したアプリの準備を確認するための「互換性チェックリスト」も公開しました。
Vision Proは、6月に行われたAppleの年次WWDCカンファレンスで発表され、数ヶ月以内に3499ドルで発売される予定です。Apple Watch以来の同社の主要な製品ローンチとなるVision Proは、豊富なセンサーとカメラを搭載し、「空間コンピューティング」体験を実現するとされています。
発売時点では、visionOSにはUnityアプリを含むさまざまなアプリが提供されます。これらのアプリはVision Pro上でネイティブに実行されます。具体的には、Adobe(特にLightroom)、Microsoft(TeamsとOffice)、Netflix、Cisco(WebEx)、Zoomなどの主要な開発者からのアプリが提供されます。また、解剖学のレンダリングを行うための医療ソフトウェアや、物理現象などの視覚化を行うためのエンジニアリングアプリなども提供されます。
これらのアプリと共に、新しいApp Storeも同時に開始されます。Appleによれば、「初日」にはApple Arcadeのタイトルを含め、100以上のアプリがVisionOS上で利用可能になります。
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